過半数のシニアは定年後も働き続ける地獄絵図

2025/07/26

雑記

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『「定年後」に働くならどの「職業」が人気? 「勤務日数や勤務時間」の平均はどのくらい?』という記事を読みました。

要約すると、こんな感じです。

  • 定年後も全体で59%の人は何らかの仕事に就いている
  • 仕事をする理由として最も多かったのは、1位「経済上の理由」(76.4%)
  • 以下、2位「いきがい、社会参加のため」(33.4%)、3位「時間に余裕があるから」(22.6%)と続く
  • 働くシニアの35.7%が1日8時間の労働をしている
  • 働くシニアの約80%は1カ月当たり15日以上働き、63.5%は20日以上働いている
  • 定年後に人気の仕事は、清掃、品出し、仕分けなどの軽作業、販売、接客、警備員

お金のために仕方なく働くシニア

人生100年時代などという大号令のもと、定年後も働くことはもはや当たり前とされつつあります。 シニアの労働というと、定年退職した60歳から年金受給開始の65歳までの生活費を賄うためにやるイメージが強かったのですが、過半数が65歳以上も働き続けているようです。 働く理由の第1位が「経済上の理由」、しかも2位以下をダブルスコアで上回る圧倒的大多数なので、年金や自身の蓄えだけでは足りず否応なく働かざるを得ない、ということでしょうか。

人気の仕事として、清掃や品出し、接客、警備員等が挙げられていますが、その理由は「無理なく続けられ、やりがいを感じられる」からだそうです。 「人気」だの「やりがい」といったワードで誤魔化していますが、結局は「お金のために仕方なく働かなくてはならないけど、未経験でも就けてなるべく負担が少ない仕事という条件設定をすると、清掃、接客、警備ぐらいしかない」というのが実態でしょう。

消極的選択の結果としてそれらの仕事に就いているだけであって、それを「やりがいがある」と、さもシニア層がみんな嬉々としてその仕事をして充実感を感じているかのような記事には、違和感を覚えますね。 (無論これらの仕事が社会に必要なものであることは事実で、本当にやりがいを感じて働いている方もいるとは思います。)

働くシニアのうち、35.7%が1日8時間、63.5%は20日以上働いているとのことなので、決して少なくない数の人々がフルタイムで仕事をしているようですが、老体の身でこれらの仕事をフルタイムでこなすのは、かなりキツイと思います。

レジ打ちおじいちゃんの哀愁

先日、近所のスーパーに行った際、私が並ぶレジでは、齢70前後とみられるおじいちゃん店員がレジ打ちしていました。 胸の名札には「研修中」とデカデカと書いてあり、大混雑する夕方時のレジを必死で捌いていました。 クレカ・電子マネー等の複数の支払方法やポイント付与、割引価格の反映をPOSに打ち込んで処理しつつ、セルフレジの使い方が分からないご婦人の対応をする等息つく暇もない様子。 しかし、どうやら外国人客がセルフレジの会計をせずに立ち去ってしまうトラブルがあったようで、教育係と思しき、自分の孫ぐらいの年格好の女子店員に注意されるという憂き目に遭っていました。 一向に進まない列に、怪訝な顔で様子を伺う客や、舌打ちしながら別のレジに移動する客など段々と殺伐とした雰囲気になり、「もういい」と言わんばかりにその女子店員が代わりにレジに入り、おじいちゃん店員は所在なさげに辺りの清掃を任されていました。

とぼとぼとレジを後にする哀愁漂う彼の後ろ姿を見て、他人事ながら「うわぁ、大変だなぁ…」と思いました。 海外のようにスマホ片手に適当にこなせるならまだしも、日本ではレジ打ちも立派な重労働です。 まぁ仕事は続けていけば慣れるかもしれませんが、自分よりはるかに年下の先輩に教えを請いながら、来る日も来る日も馬車馬のように動き回って、僅かばかりの賃金を得るという人生の後半戦は、果たして彼の本望だったのか、甚だ疑問です。

少なくとも私は、1000円そこそこの時給のために、あれほどの苦行に耐えるのは無理だと思います。 60歳や70歳になって、他人の敷地を清掃したり、世界一要求水準が高い日本人を相手に接客したり、四六時中立ち仕事をして小銭を稼ぐモチベーションや体力は、きっとありません。

しかしまぁ、シニアの過半数がお金のために仕方なく、フルタイムに近い時間で働き続けなければいけないなんて、完全にディストピアですね。 「お金がない」といって不本意な労働で老い先短い命を摩耗せずに済むよう、しっかり資産を築いていきます。

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