先日、久しぶりに父親と会って食事しました。
彼は現在70歳。
現役時代は商品開発や経営企画といった激務をこなし、終業後は会食、休日は会社の関係者とゴルフに励む、まさに典型的な昭和のサラリーマンだったという記憶があります。
早期リタイアした父
仕事に邁進して大手企業の部長にまでなった彼ですが、突然55歳のときに早期退職制度に乗ってリタイア。
ちょうど私が新卒で社会人になるタイミングでした。
サラリーマン時代は仕事自体は楽しかったもののストレスは増える一方で、どこか「自分の人生を生きていない」という感覚があったそうです。
確かに思い返してみれば、サラリーマン時代はすぐ不機嫌になって怒鳴る、どこに地雷があるのか分からない人でしたが、リタイアしてからは人が変わったように穏やかになりました。
まぁ、年を取って丸くなったというのもあるでしょうけど。
詳しくは知りませんが、それなりに資産運用で蓄財してきたようで、その後15年間、仕事らしい仕事は特にせずに、自分の趣味ややりたいことをやり続けています。
世の中のシニア層が定年退職後、70代80代、下手すると90代になっても仕事をしているorせざるを得ない状況になりつつある中、随分と恵まれていますね。
資産を築いて自分の意志で仕事を辞め、好きなことを好きなだけして過ごす人生を送るという点では、彼もまたFIRE民と言えるかもしれません。
もっとも当時はFIREという言葉はまだなく、アーリーリタイアという言い方をしていましたが。
もっとも当時はFIREという言葉はまだなく、アーリーリタイアという言い方をしていましたが。
迫りつつあるタイムリミット
ただそんな彼も最近は、趣味の海外旅行やボランティア活動がしんどいと感じてきている様子。
特に海外は行きたいところがまだまだ沢山あるのに、体力・気力が追い付かないそうです。
15年間も散々楽しんだんだからもう十分では?と思う一方で、「やりたいことがあるのにもうこの人生ではそれができない」という感覚は辛いだろうな、と思うわけです。
日本人男性の健康寿命は平均72歳だそうなので、70歳は一つのラインとなるのかもしれません。
何歳になってもその気になれば何でもできる!という、老いて尚盛んな方も中にはいるでしょうが、それはごく一部の例外で、多くの人はやはり加齢とともに衰えていくのは避けられないでしょう。
親世代のシニアの価値観は、自分のそれとは大分異なっているので、基本的に彼らのアドバイスを鵜呑みにすることはないのですが、死生観をはじめとする「今実感しているリアルな感覚」については参考にするようにしています。
改めてFIREを決意
翻って私自身も、年々時間が過ぎる早さを実感しています。
特に30代半ばからの時の加速は異常です!
この調子だと、40代、50代なんてあっという間に過ぎ去り、気付いたらシニアの仲間入り、ちょっとした病気にでもなろうものなら一気に老いが加速して、そのまま人生終了しちゃいます。
嫌々仕事を続けて、毎日をネガティブな気持ちで過ごしているのは、貴重な時間資産の浪費の何物以外でもありません。
そりゃ長くサラリーマンを続ければ続けるほど、資産が増加し、生涯の必要生活費は減り、退職金や年金受給額は増えるので、安心感は増すでしょう。
でも、お金なんてどうとでもなるのではないでしょうか。
それより価値が高いのは、やはり時間です。
何せお金と違って、取り戻すことができないのですから。
休職中とはいえ、惰性でサラリーマンを続けている私は、「あと1年症候群」に罹ってしまっているように思います。
一度きりの人生を台無しにして後悔してしまわないように、「40歳の年でFIREする」という目標を改めて決意しました。
ちなみに、私がFIREしたいということは、常日頃から父には話しています。
多額の投資をして大学まで出した息子が、仕事が嫌いだから早期リタイアしたいと言い出すので最初はびっくりしたようでしたが、今では肯定的に受け止めています。
まぁ自分だって早期退職しているんだからとやかく言えないんでしょう。
「この親にしてこの子あり」ってことですね。
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