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そして今回は、「確実に私傷病休職をするための手順とコツ」について、私の実体験をもとに詳しく解説していきます。
「もう限界かもしれない…」
「このまま働き続けるのは無理だ…」
そう思っているけど、実際にどうすれば休職できるのか分からない。
そんな方にとって、きっと参考になる内容になると思いますので、ぜひ最後までご覧ください。
休職に入る手順
それでは、早速「休職に入る手順」を解説していきます。
全部で5つのステップがあります。
①心療内科に行く
ここで大事なのは、最初から「診断書を書いてもらえる可能性が高い病院を選ぶこと」です。病院によっては、初診では絶対に診断書を書かない方針を取っているところもあります。なかなか診断書を出してくれない病院に行ってしまうと、余計な費用や時間がかかってしまい非効率ですからね。
ですので、予約の段階で「初診でも診断書を出してもらえるか」という点を確認しておくと安心です。
私が探すときに使ったのは、Googleマップのクチコミやネットの評判サイトです。
「診断書 即日」、「休職 診断書 初診」などで検索して、評判をチェックしました。
中には「初診30分で診断書が出た」、「優しく話を聞いてくれた」など、具体的なクチコミもあります。これらの情報をもとに、自分に合いそうな心療内科をピックアップすると良いでしょう。ここでのポイントは、心療内科は「診断してもらう場所」であり、「休職させてくれる場所」ではないということです。
あなた自身の症状をしっかりと伝えなければ、医師も判断ができません。だからこそ、事前に「何をどう話すか」をある程度まとめておくとスムーズです。
②症状を具体的かつ正直に伝える
診察当日は、なるべく正直に、かつ具体的に話すことが重要です。
ここで有効なのが、「うつ病」の診断基準となるDSM-5やICD-10といった国際的な基準に沿った症状を意識しておくことです。
たとえば以下のようなものが該当します。
- 睡眠の質が悪い、夜中に何度も目が覚める。
- 食欲がない、体重が減った。
- 何をするにもやる気が出ない、興味が持てない。
- 以前は楽しかったことにも喜びを感じない。
- 疲れやすく、常にだるさがある。
- 頭が回らない、集中できない。
- 自責感や罪悪感が強い。
こうした症状の中で、少しでも自分に当てはまるものがあるなら、それをできるだけ具体的に伝えましょう。
「最近ずっと気分が沈んでいて、通勤電車に乗ると涙が出そうになる」
「毎晩3時間おきに目が覚めてしまって、朝起きるのが本当につらい」
「以前は趣味だった読書が、今はまったく集中できない」
「ちょっとしたことでイライラしやすくなった」などの具体例があると、医師も診断しやすくなります。
ただし、ここで大事なのは「嘘をつかない」ことです。
実際に感じていることをベースにして話すべきです。休職を取りたいがため、完全に症状をでっち上げるのはおすすめしません。
仮に休職が取れても、心療内科には定期的に受診が必要となります。相手の医師は何百人何千人と診察してきたプロですので、受診を重ねていけば、必ずボロが出てしまいます。
もし虚偽申告がバレると、傷病手当金の返還を求められる等の面倒なことになりますので、やめておきましょう。
③仕事や職場が原因と断定しない
このステップでは少し慎重さが求められます。
診察時に「職場のストレスが一因」と話すことは問題ありませんが、「100%職場が原因です」と断定してしまうのは避けたほうが無難です。
なぜかというと、医師が労災案件と判断してしまう可能性があるからです。
労災になると会社や保険組合を巻き込むことになり、申請のハードルもぐっと上がりますし、手続きも煩雑です。
あなたが純粋に休みたい、心身を休養させたいという意図であれば、「いろいろなストレスが重なって」という形で表現するのがベターです。
たとえば、
「仕事も含めて、ここ数カ月いろいろなことが重なってしんどいです」
「特定の原因というより、慢性的なストレスが積み重なっています」
といった、“断定を避けた柔らかい表現”が有効です。
④診断書に必ず『休養を要する』と記載してもらう
医師から診断書をもらったら、必ず中身を確認してください。
最も大事なのは、「休養を要する」とか「労務不能」などの文言が明確に記載されているかどうかです。
なぜこれが重要かというと、診断書にこうした文言がない場合、会社側が「これって本当に休職扱いになるの?」と判断に迷い、休職を拒否されるリスクがあるからです。
特に最近では、企業のコンプライアンス意識が強まり、診断書の表現を細かくチェックする総務部門も増えてきています。
診断書の文面にありがちなのは、「経過観察を要す」「体調不良のため通院中」といった曖昧な表現。これでは休職の根拠としては弱く、会社に突き返される可能性があります。
おすすめは、診察の最後に「休職に必要な診断書を書いてほしい」とハッキリ伝えることです。
そのうえで、「会社からは『労務不能』や『休養を要する』といった記載が必要と言われています」と具体的に伝えましょう。診断書の用途を明確に伝えることで、より適切な文面にしてもらえる可能性が高まります。
ここを曖昧にしてしまうと、せっかく受診したのに、診断書のせいで休職が通らず、つらいのに我慢して働く羽目になってしまうという本末転倒なことになりかねません。
FIRE志望者としては、ここで確実に休職に入れるかどうかが「疑似FIREのスタート地点」です。慎重かつ確実に、一歩一歩進めていきましょう。
⑤診断内容に納得できなければ別の病院を受診する
万が一、医師の診断が納得いかないものであったり、診断書を書いてもらえなかった場合は、迷わず別の病院を受診しましょう。
これは自分の症状をきちんと理解してくれる医師を探すという、正当な行為ですので、心置きなく次を探しましょう。
例えば、「今の状態では仕事を続けるのが辛いです」と伝えたのに、「じゃあ睡眠薬だけ出しておきますね」とか、「今のところ正常範囲内なので様子を見ましょう」といった反応しか得られなかったら、それは明らかに期待とはズレていますよね。
心療内科の診断は、ある程度主観的な部分があります。つまり、医師によって判断が異なるケースがあるということです。
特に、症状が軽度から中等度の場合、「あなたは休職するほど深刻ではありません」と言われてしまう可能性があります。
でも、“診断の基準にまだ引っかかっていないだけ”かもしれません。
「自分は今、本当に辛いんだ」と自覚して、その思いを理解してくれる医師に出会うまで、行動を止めないでください。納得いく診断をもらう努力を惜しまないことが大切です。
FIRE志望者こそ休職しよう
休職という制度は、FIREを本気で目指す人こそ一度は経験しておくべきです。
なぜなら、FIRE後の生活において「時間の使い方」、「社会との関わり方」、「自分自身との向き合い方」に慣れていないと、せっかくFIREできたのに、孤独や不安で潰れてしまうこともあるからです。
その予行演習として、職場に籍を置いたまま生活をリセットできる「休職」は、極めて優れた制度だと私は思います。
私自身、この手順で休職に入り、今は3カ月以上が経過していますが、はっきり言って休職して本当に良かったと感じています。
「こんなことで休んでいいのかな」、「会社に迷惑がかかるかも」と思って、ギリギリまで頑張ってしまう人も多いと思います。
でも、心が壊れてしまってからでは、本当に遅いんです。自分の人生は、自分で守るしかありません。
サラリーマン生活にちょっと限界を感じているという人は、ぜひ今回の内容を参考にして、自分を守るための一歩を踏み出してほしいと思います。
ということで、今回は休職するための具体的な手順とコツについて解説しました。
少しでも参考になれば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!
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